湘南爆走族のあらすじ
吉田聡氏の原作となる漫画を映画化したもので、主に湘南が舞台となった暴走族の5人組が繰り広げる青春コメディーです。
主人公となる湘南爆走族のリーダー江口は、高校で手芸部の部長としても活動する優しい一面も持っています。
学校の時間が終わると、愛車にまたがって仲間と一緒に暴走する日々を送っています。
横浜から進出をもくろむ別の暴走グループが、湘南爆走族のメンバーや他の仲間を攻撃して叩きのめしてしまいます。
湘南爆走族のリーダーはその進出を食いとめると共に、仲間の復讐を果たすために決闘をすることになります。
その場にはたくさんの仲間が集まり、凄絶な闘いの結果湘南爆走族が勝つというストーリーです。
湘南爆走族に登場するバイクについて
湘南爆走族のリーダー江口が乗るバイクは、スズキのGS400を改造したいわゆるファイヤーパターン仕様となっています。
また、ヤマハのパッソルを乗るシーンも見られます。
江口は暴走族リーダーだけあってバイクにはかなり詳しくて、自分でボディーフレームから組み立てを行ってカスタムをするほどです。
しかも仲間のバイクの調子が悪い時には、率先して修理をしてあげる様子も作中では見られます。
湘南爆走族の親衛隊長として登場する石川の愛車は、CB400T改です。
ある程度CB400の面影は見えますが、湘南爆走族らしい派手な改造と装飾をしています。
カウルやライトなどもいじってありますし、シートも別物となっていますのでオリジナルと雰囲気は大きく変わっています。
特攻隊長である丸川は、KH400改に乗っています。
この当時の暴走族の象徴でもあった、ロケットカウル仕様となっています。
フロントが前に突き出る感じはKH400のアグレッシブさと合っていて、このバイクが好きというファンがたくさん現われました。
丸川はモヒカン頭をしていて、このロケットカウル仕様のバイクとの見た目の激しさが印象的です。
一時代を作ったバイク映画
湘南爆走族が上映された1980年代後半はまさに暴走族全盛期とも言える時代で、たくさんのド派手な改造をしたバイクが街中を走っていました。
同時に、国内バイクメーカーが湧いていた時でもあります。
特にネイキッドスポーツの人気は相当なもので、技術的にもデザイン的にも大きな躍進を遂げました。
こうしたバイク全盛期を形作った一つの要因として、この「湘南爆走族」という映画が一役買っていたということもできます。
さすがに作中に出てくるような暴走族スタイルとまでは行きませんが、バイクをカスタマイズして自分の好みに合わせていくという考えや、カスタムパーツショップが広がっていった時代でもあります。