「乱暴者」のあらすじ
マーロン・ブランドが主演を務める本作は、アメリカの小さな田舎町を舞台に若者たちの行き場のない反骨精神を描いた作品です。
主人公のジョニーは、ブラック・レベルズ・モーターサイクル・クラブ、通称BRMCという暴走族のリーダーとして血気盛んな仲間たちを率いています。
彼らはモーターサイクルの大会に乱入して記念のトロフィーを奪い取り、その後立ち寄った静かな町で我が物顔に振る舞い始めます。
ジョニーはそこで出会った純真なウェイトレスのキャシーにこころを惹かれますが、対立する別のグループが現れたことで町はさらなる激しい混乱へと陥っていきます。
権力や大人たちへの反発、そして当時の若者が抱えていた焦燥感をリアルに切り取ったストーリーは、のちのアウトローを描いた数多くの映画作品に多大な影響を与えたと言われています。
「乱暴者」に登場するバイク
本作を語る上で欠かせないのが、主人公ジョニーがまたがるイギリス製のバイク、トライアンフのサンダーバード6Tです。
アメリカを舞台にした映画でありながら、あえてイギリスのメーカーの車体が選ばれている点がとても興味深いところでしょう。
このバイクはマーロン・ブランド自身の私物であったとも言われており、彼がいかにこの美しい車種を愛していたかがうかがえます。
軽快に排気音を響かせて走るスマートなトライアンフは、荒々しいアウトロー集団のリーダーという役柄に独特の洗練された雰囲気を与えています。
一方で、リー・マーヴィンが演じる対立グループのリーダーであるチノは、アメリカを代表する大排気量バイクのハーレーダビッドソンに乗っています。
対照的な二人のキャラクター性が、乗っている愛車からも鮮やかに伝わってきますね。
時代を超えて愛される見どころ
この映画の最大の魅力は、バイクの描写だけでなく、若者のファッション文化に大きな革命を起こした点にあると言えます。
ジョニーが身にまとっているのは、近年デュラブルというブランドの製品であったと判明した黒い革ジャンに、ロールアップしたジーンズ、そして無骨なエンジニアブーツというスタイルです。
今でこそバイカーファッションの定番として広く知られていますが、当時としては非常に斬新で衝撃的な装いでした。
斜めに被ったキャスケット帽子や、挑発的な眼差しも相まって、彼のスタイルは世界中の若者たちのこころを強く掴み、社会現象を巻き起こしました。
半世紀以上前の白黒映画ではありますが、スクリーンの中で反抗心を燃やして疾走する彼らの姿は、現代の私たちが観ても全く色褪せることのない圧倒的なかっこよさに満ちています。
